バーベルの選び方について今まで感じたことを紹介します。
1 バーベルプレート取り付け部の径
バーベルはシャフト(バー)にプレート(ベル)を取り付けて使うわけですが、プレートには穴の大きさが28ミリの物と50ミリのものがあり、シャフトもそれに応じて両タイプがあります。
どちらを選ぶかですが、私は断然50ミリのタイプをオススメします!!

これが50ミリタイプのプレート取り付け部です。
28ミリタイプのシャフトはシンプルなタダの棒状の作りなのに対して、50ミリのタイプはプレートの取り付け部が独立して回転するように作られています。これが使い心地にとっても影響するんです!
例えば上腕二頭筋を鍛えるカールを行う場合、バーベルは上下に動くだけでなく90度以上もの回転も伴います。

このボトムポジションでは手の平が前を向いてますが…

トップでは手前を向いてます。私の場合で120度くらいの回転ですかね。
このとき、プレート取り付け部が独立して回転してくれる50ミリタイプのシャフトなら違和感なく動作をおこなえますが28ミリタイプの場合はプレートとバーが擦れるゴリゴリ感が伝わってきたり、トップとボトムの動作切り替えし時点で手の中でバーが回ってしまいそうになる力が働きます。
これは大きいプレートを使うほど大きく慣性が働くのでトレーニングを続けて使用重量が増えるほど気になってきます。
他には私の場合、スクワットで28ミリタイプのシャフトを使うと全然ダメですね。スクワットでは使用重量が非常に重いので僅かな回転でも慣性が大きく、肩の上でバーが回っちゃいます。
50ミリタイプを選ぶ場合の唯一の欠点はダンベルとプレートを共有できないことだと思います。調整式ダンベルのシャフトは大抵が28ミリタイプなので50ミリのバーベルを選ぶとバーベル用とダンベル用にそれぞれ別のプレートを用意する必要があります。
2 バーベルの長さ、形状
バーベルシャフトには様々な長さや形状があります。その中でもまず最初の1本にオススメしたいのがオリンピックシャフトと呼ばれる長さが2200ミリの1番長いタイプです。
例えばワイドスタンスのデッドリフトではこのくらいの長さがないとスタンスをとることすら出来ません。

また、ベンチ台やパワーラックも作りがしっかりした物だと大抵がオリンピックシャフト専用で短いタイプだとラックにシャフトを載せることが出来ません。
![2011-07-21 14.30.49[1]](https://blog-imgs-46-origin.fc2.com/p/o/w/powerlifting/201107212304276c9.jpg)
こちらは児玉スペシャル。ラックの間隔が広く、オリンピックバーの長さがないと使用不能です。
オリンピックシャフトが1本あればバーベル種目はなんでも行えると言って良いと思います。
2本目としてオススメしたいのはEZバーとかカールバーと呼ばれるシャフトが曲がった短めタイプです。
このバーは腕を大きくひねらなければフォームがとれない種目で使用すると腕や手首への負担を和らげてくれます。また、長さも短めなので狭いグリップを使う種目でもバランスが取りやすく、より動作に集中することができます。
例えばライイングエクステンションを真っ直ぐなシャフトで行うと

手の平が真上を向くまで腕をひねるのはなかなか窮屈ですがEZバーでは

自然な手の角度で動作できます。
他にはナローグリップのカールやバーベルプルオーバーなんかもEZバーが断然やりやすいですね。
この2本があればほぼ満足にバーベル種目はトレーニングできると思います。後は必要性を感じたときに変則的なバーも揃えていけば良いかと思います。
3 バーベルの耐荷重
シャフトによって耐荷重は様々です。EZバーでおこなう種目ではそれほど重い重量は扱えないので問題ないですがオリンピックシャフトを選ぶときは十分に注意したほうが良いです。
オリンピックシャフトも安物だと耐荷重が200キロなんてものも見かけた覚えがあります。ある程度本格的に鍛えたい場合はこれだと全然足りません。
ハーフのデッドリフトでは比較的体重の軽い方でも200キロ程度には数年もかからずに達してしまう方が結構いると思います。トレーニングを長く続けるつもりならオリンピックバーでは少なくとも300キロを超える耐荷重のシャフトを選ぶと良いと思います。
4 バーベルのローレット
バーベルシャフトには滑りにくくするために表面をギザギザに加工してあります。これをローレットというのですが、メーカーによって感触にかなりバラつきがあります。
色々なジムや体育館に通ってきましたが、やはり高価なバーのほうがローレットの感触もハズレが少ないです。ヒドイものだと格子状にスジが入っているだけでザラザラ感がまったくなく滑って使い物にならないシャフトもありました。
これは実際に触って確認しないと分からないのでカタログなどを見るだけで判断するのは難しいですね。私が実際に使用したことのある器具でメーカーのハッキリしている物はレポート記事があるので参考にどうぞ。
あと、メーカーや品番によってバーの中央部分にローレットがある物とないものがあります。これはスクワットをするならあったほうが良いです。肩の上でバーが安定しやすくなります。

コチラはボディメーカーのオリンピックシャフト。真ん中にもローレットが刻まれています。
5 バーベルカラー
バーからプレートが滑り落ちないように固定するカラーですが大まかに分けて4タイプほどあります。
まずはスプリング式カラー

私としてはコレがオススメです。安価で簡単に脱着できて重量も両側で500gほどと影響も少ないです。
次にネジ式のカラー

このタイプは両側で1キロほどの重量になるものが多いようです。気をつけたいのが画像のように安物で圧縮リングが入っていないタイプです。ネジで直接バーをゴリゴリするので傷をつけてしまいます。
IVANKOなど高級品はネジが直接バーに触れないようになっています。
お次は大会などで使われるタイプのカラー


ネジで固定した後に赤丸部分を回すことによりプレートを押さえつけることが出来ます。これにより激しく動作してもプレートが全くガチャガチャしません。重量は両側で5キロと中途半端でないので狙った重量にピタリと合わせられます。パワーリフティングの試合に向けたピーキングなんかでは欲しいですね。内側に黒く見えるのが圧縮リングですこのプレート状にリングによりネジが直接バーに当たらず傷をつけません。使い心地は良い事づくめですが価格が高いのが難点です。
お次はワンタッチ式のカラー
脱着が簡単なのが長所ですがこのタイプのカラーを使っているジムはバーが傷だらけになっていました。メーカーによっては傷対策がされているかもしれませんが避けたほうが無難かも。
6 バーベルプレート
ラバーか鉄か
プレートには金属むき出しのタイプとラバーでコーティングされたタイプがあります。
コーティングなしタイプは
安い 厚みが薄い プレート脱着時に音が出やすい
という特徴があります。ラバーコーティングタイプはその反対と思えば良いですが、他にもう1つ新品はかなりゴム臭いという欠点があります。狭い室内に置くと部屋中に充満するほどです。風通しの良い場所で臭いが飛ぶまで放置した方が良いです。
どちらを選ぶかですが、超本格的に鍛えてやろうという方にはむき出しタイプが良い気がします。ラバータイプは厚みがあるため300キロくらいの重量になるとバーの取り付け部の長さが足りなくなったりする可能性があります。
そこまでは…という方は音を気にするかどうかで選べば問題ないかと思います。
寸法、形状
プレートの寸法や形状はメーカーによって様々です。丸いタイプや多角形、グリップホールの有無、などがあります。
私としてはグリップホールがあり、丸いタイプで20キロプレートは外径が450Φの物をオススメします。

こちらは筋太郎ジムでメインに使用のプレート。450Φでグリップホール付きの丸形です。
グリップホールがあるとプレートを握って扱うことができるので楽で安全です。ホールのないタイプだとつまむことになるので何回もプレート交換をおこなっているとなかなか疲れちゃいます。重いプレートを足の上なんかに落としたら大変なので持ちやすいタイプが良いと思います。
丸いか多角形かと外径はほとんどの種目には影響しませんが、床からのデッドリフトをおこなうなら考慮する必要があります。
多角形のプレートだと床に降ろしとき角の部分から落ちてしまうとバーが前後どちらかに動いてしまいます。丸いタイプだとこの問題はないです。
外径はボトムポジションでのバーの高さに影響します。パワーリフティングの大会では450Φのプレートが使用されるので大会に出てみたいと思っている方は気にしたほうが良いと思います。逆にボトムポジションを強くするためにワザと小さめのプレートを選ぶというのもアリかもしれないですね。
重量誤差について
多くのプレートは残念ながら結構な重量誤差があります。かなり高級なプレートを選んでもです。
誤差について調べた記事です→
ダンベル、バーベルプレートの誤差を測定!重量誤差を気にするなら競技用の校正済みプレートを選べが±10gという高精度が手に入りますが、とても高価なのとグリップホールはないのが欠点ですね。
他には購入したプレートを計測して誤差を把握しておき、アンクルウェイト等で微調整するなんて手もありますね。
片側1.5キロまでかなり細かく調整できます。コイツをバーに巻きつければ微調整も効きますね。
7 筋太郎オススメバーベル
以上のことを考慮して私がお勧めするシャフトとプレートがこちら。
オリンピックシャフト
筋太郎ジムでメインに使っているバー。抜群の強度としっかりしたローレットで使い心地はかなり良いです。
オリンピックバー その2
6万円ソコソコで耐荷重500キロのコストパフォーマンスを誇ります。最近はパワーリフティングの大会にも使われているメーカーです。
EZバー
使い心地はIVANKOと遜色なく価格は1万円ほど安いEZバー。
オリンピックプレート
外径450ミリ 薄い 丸型 IVANKOと同等の重量誤差 とプレートに求められる条件をバッチリみたしています。
オリンピックラバープレート
上記のプレートのラバーバージョン。コーティングの分だけ値段は上がります。ガチャガチャ音を気にする方にオススメ。
各器具のもっと詳しいレポートはこちら。
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